
ロデムに襲われるバビル2世!?これは如何に????!!!!
ネタバレしますのでご注意を。
先日、横山他作品で「主人公が強そうなのに負けてばかりいるのがおかしい」というとあるレビューを見かけて「いや主人公が苦しむ様がエロチックでそれが巧いのが横山光輝なんですよ」と首をひねったわけだがバビル2世を見てれば一目瞭然である。
超能力増幅装置を使ったヨミの能力はバビル2世をはるかに越えるものとなり忠実なしもべたちを使って次々とバビル2世へ加害する。


ちょ、ちょっとやばい色気である。
そのくせバビル2世は
生意気さがかわいいね。
二次創作者が絶対喜ぶ台詞。
で、こうなっちゃうの。ゾクゾクするエロチシズム。横山先生、多くの性癖産ませたはず。
しかし少年なのにやりすぎじゃ・・・。村雨源太郎くんはもっと幼かっただろうけど。
ヨミ様が個室に籠られ超能力を駆使している時も忠実な部下たちは「いまこそバビル2世を倒すのだ」と力を合わせて戦い続ける。健気だ。
ポセイドンもバビル2世を追い詰める。
いろいろと危険な状態。
危機一髪で通風孔に入り込んだバビル2世。
ヨミ部下たちはここでポセイドンの指からのレーザー光線を期待したがなぜか突然ポセイドンが倒れてしまう。続いて進むロデムも通風孔のまで倒れた。
そしてロプロスは吹雪の舞う中で微動だにせずうずくまっていた。
監視カメラを睨みつけたままのヨミ部下たち。やっと一人が声をあげせめてバビル2世の生死を確かめようと走り出した。
バビル2世は血を流しながら通風孔を抜け外へと出ていた。
外は吹雪の夜だったが部下たちはバビル2世を探し始めた。だが眠ったままのロプロスに怯えた犬たちは動こうとしない。
捜索をあきらめるしかなかった。
夜が明けた。
いつしか眠ってしまっていた部下たちも目を覚ます(って案外気楽だよなきみたち)
が、これまで停止していた三つのしもべたちまでもが動き始めたのだ。
そして基地に対して攻撃してきた。
とすればバビル2世の命令なのか。
部下たちはやむなく個室に閉じこもったままのヨミ様の部屋を開け声をかけた。
しかしそこには死んでしまったヨミの姿があった。
ヨミが作った機械は超能力を倍増するのではなくヨミのエネルギーを強制的に吸い上げてしまうものだったのだ。
ヨミは死んだ。
バビル2世は自動的に爆発する仕掛けになっていたヨミの基地を離れていった。
第三部

アメリカ発宇宙衛星が誘導装置の故障により日本の山中に墜落したところから始まる。
アメリカ軍はすぐに回収に急ぐがその村の住民たちは皆死に絶えていた。そして回収に向かった部隊もまた。
しかしその村民の一人が奇跡的に死を逃れ生き延びていた。
その男の頭脳に話しかけてくる声があった。
「お前と同じような強い仲間を集めてこの惑星の王となるのだ」
「宇宙ビールス」編が始まる。
私のSF知識は非常に少なくしかも偏っているので同じような作家と作品からしか手繰り寄せることができない。
この物語を重ねたのはやはりレイ・ブラッドベリ(横山先生読まれていたのではないか)の『少年よ、大茸を作れ!』(なんつーたいとる)(『よろこびの機械』収録)
(および萩尾望都『ウは宇宙船のウ』でマンガ化されている)
この話のミソは「キノコに手足はなくとも人間にとりつけば動くことができる」というところ。
つまり本作なら「宇宙ビールスに手足はなくとも人間にとりつけば動くことができる」のだ。
そうでなくても横山作品にはこれまでにも「宇宙ビールス」は作品となっている。
ここにも『バビル2世』は横山作品の集大成を感じさせる。
お気に入りの題材だと思う。
でなくとも「コロナ禍」を体験した私たちは伝染病の恐怖を嫌というほど体験させられた。これを「宇宙ビールス」に置き換えさらにそのビールスに意志と知恵があると考えればどんな恐怖であるか簡単に想像できる。
とはいえこの発想は数えきれないほど作品化されてきている。特にアメリカ作品はブラッドベリ作品から生まれたものが多々ある。
『バビル2世』ではそのアイディアは小さな歯車の一つにすぎずヨミと結びついたこと、ロプロスに対抗する飛行体を造り上げたこと、超能力の制限などが絡み合って構成されていく。
ヨミはここではいわゆるゾンビとなってもいるのだ。