ガエル記

散策

男性

『いだてん〜東京オリムピック噺〜』

脚本/宮藤官九郎ですが、私はとにかく明治~昭和前期が舞台になるということで期待大でした。特に最近気になっている226事件が扱われているといいなというような関係ない部分に注目していたのですが、ドラマが始まってしまうと思った以上に面白く毎週楽しみ…

『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』シーズン1

今になって本作シーズン1の監督がキャリー・フクナガ氏という日系アメリカ人監督であると気づきました。 彼の作品には『闇の列車、光の旅』があり、2020年には『007』映画第25作目『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』が予定されているそうです。 さて本作ドラ…

『愛という名の支配』田嶋陽子

この本に書かれている田嶋陽子さんの考えは全て同意するもので少しもぎょっとするようなことではありませんでした。 なのでこの本の内容を逐一取り上げて感想を述べる必要はない気がします。私は全て納得しました。 この本に違和感や反発を覚えるのは田嶋氏…

『ファスビンダーのケレル』ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

アマゾンプライムに『ファスビンダーのケレル』があるじゃないですか。 うわあ。最近ですよね、入ったの。 アマプラから早く足を洗ってネトフリなどに行きたいと思っているんですがどういうものかアマプラのほうに観たい作品が出てくるのでなかなか抜け出せ…

『赤穂城断絶』深作欣二

少し前にテレビ放送で途中から観てあまりの面白さに最初から観たかったーと思っていたらアマプラに登場していて早速鑑賞しました。 なんだろう、この小気味よさは。 映画始まってすぐに殿中にて浅野内匠頭が吉良上野介に切りつける場面がありますが「度重な…

『アパートの鍵貸します』もういちど

もう一度書くことになる、と言ってしまったのですが持ち越したくないので今日中にもう一度書いてしまいます。 あの後、『アパートの鍵貸します』全部観終わりました。観終わって思ったのは「あれ、前半までしか観てないと思っていたけど以前全部ちゃんと観て…

『アパートの鍵貸します』ビリー・ワイルダー

名作映画、と言えば必ずタイトルがあがってくるであろう一作だと思うのですが、私はどういうわけだか何度も挑戦しているのになぜか前半で興味を失って後半までたどり着けないでいます。 とにかく上司の浮気のために自分のアパートを貸す、というのがあまりに…

『ウィンド・リバー』のコリーは『モヒカン族の最後』のホークアイ

最近にしては珍しく二度観てしまいました。 腹の底から唸り声をあげて訴えるような凄みのある映画です。この苦しみがわかるか?どうすればいいんだ?どうすれば? 何もかもが悲しくてやりきれない映画です。 怖ろしい土地に住む主人公の男と都会から来た美人…

『ウィンド・リバー』テイラー・シェリダン

昨日観た『ジェフリー・ダーマー』のジェレミー・レナーに惚れ込んでしまっての本作です。いやジェフリーが本作主人公になるとは思えませんが、あの映画もまた本作も自分の思い通りにはならない人生の過酷さを見つめた作品であると思えます。 この映画は単な…

『ジェフリー・ダーマー』デヴィッド・ジェイコブソン

www.amazon.co.jp なぜかアマプラの「日本映画」のカテゴリの一番目に入っていて気になり(今は変わっていた)レビューを見たら惨憺たる評価で「ダメダメ映画」「肝心な場面が描かれていない」「恐怖も生い立ちも中途半端」「他のを観るのをおススメ」つまり…

「男女を恋愛不全にするアニメでいいのかって話です」

一昨日と昨日の記事に画像つけてみました。 文章はそのままです。 先日岡田斗司夫さんのニコ生放送で過去動画を流されていたのですがその中で「ロリアニメは女性を恋愛不全にさせる」という定義が示されていてそれに続く説明を興味深く聞きました。ここでい…

「ロリアニメは女性を恋愛不全にするか」Ⅱ

1971年にテレビ放送されたアニメ『ルパン三世』の峰不二子と1973年アニメ『キューティハニー』が現在のロリアニメと言われる幼女向けアニメの元祖であると思っています。 かつて他のアニメ作品に登場する女子はあくまでも主人公男子の介添え役か男性作家が女…

「ロリアニメは女性を恋愛不全にするか」Ⅰ

先日岡田斗司夫さんのニコ生放送で過去動画を流されていたのですがその中で 「ロリアニメは女性を恋愛不全にさせる」 という定義が示されていてそれに続く説明を興味深く聞きました。 ここでいう「ロリアニメ」というのは幼女向けに作られた可愛い女の子が出…

『女王陛下のお気に入り』ヨルゴス・ランティモス

見るもおぞましい宮廷映画、と言うべきなのでしょうか。 豪華絢爛な衣装、奇怪なかつらや化粧に彩られた貴族という名前の醜悪な生物たちの物語でした。 さまざまに従来の貴族物語、宮廷絵巻という特に女性にとって憧れの世界がこうまでグロテスクに描かれた…

肩書より個人でいたい

30代や20代後半の日本人の女性で自分のことをオバさんという人いるけど、オバさんの力量も魅力もない若造が自分をオバさんと呼ぶのは傲慢であるだけでなく、女の価値を年齢で図るバカ男目線に媚びているアホですと宣言しているわけで、いいかげんやめた方が…

『大家さんと僕 これから』矢部太郎

矢部太郎さんの『大家さんと僕』『大家さんと僕これから』読み始めると夢中になって読んでしまう不思議なマンガです。 大家さんと僕とのちゃーんが可愛いのです。 それにしても物凄い技術で描きこまれたマンガを瞬間で読み飛ばしてしまうのに、まるでラクガ…

『[月因]脂扣(ルージュ)』關錦鵬(スタンリー・クワン)

この映画の情報やレビューなどを見ようと思って検索しても自分自身の過去ブログが先だって出てきてしまいどうも悲しいです。もっと皆さんこの素晴らしい映画を観ようではありませんか。 ちなみに私が持っているDVDは2002年に買ったものですが、今amazon見る…

シャアという男

風邪が長引いているので『ガンダム』続けます。 最初『ガンダム』を観た時にシャアは確かにカッコいいけど美形悪役の典型と言うだけと思っていたはずですが、シリーズをずっと見ていくと彼こそがガンダムの主人公だったということが判るのですね。 ではなぜ…

ガンダムの中の女性たちとアムロ

初代だけでなくガンダムシリーズで言えるのは女性の描き方が日本の他のアニメ作品とは全く違うという事です。 今でもどうかと思うことはありますが、あの当時日常ものでもそうですし特に戦争を扱った作品の中では設定が未来であっても戦闘員・乗組員が男性ば…

『一人っ子の国』ナンフー・ワン、ジアリン・チャン

なぜでしょうか。困りました。 2019年サンダンス映画祭にてグランプリを受賞した衝撃のドキュメンタリー作品なのに「知ってた」内容だったからです。 もちろんそれは単なる「噂」的に知っていただけでこのようにきちっと証言を取っていたわけではないわけで…

『ソドムの林檎〜ロトを殺した娘たち』廣木隆一

2度このドラマの感想を書こうとして中断しこれが3度目ですが、いまいち乗り気になれないのは結局このドラマの題材が「美醜にこだわる女」という事だと思います。 女というのは美醜で人生が決まると思っているけどそうではない、という論旨は正解なのかどうな…

女性の誇りを奪うな!

献血ポスター「宇崎ちゃんの乳袋」問題から『彼方のアストラ』作者さんの連ツイと続き、この「女性性で興味を惹きつける違和感問題」と「表現の自由問題」が絡みあう論争が続いています。 献血、という極めて重要で真面目なポスターにおいて、女性の乳房の効…

「週刊少年ジャンプ」にこそ描いて欲しいマンガがあります。

ネット上でジェンダー論が続いています。この論争に終わりがあるとは思えませんが、あまりにもすれ違う意見の応酬を見ていると溜息をつきたくもなります。 ジャンプ漫画、はなんとなく「現在の日本マンガ感覚の座標」になる、という認識があるのですが、ジャ…

男女の性意識 清純派かエロ派かどちらも同じ

映画の話など書こうと思っていたのですが、ツイッターでのジェンダー騒動に喚起されてしまいました。 長く生きて来てこれほど男女の性意識についてあれこれと問答し合ったことがあったでしょうか。 もちろんこれはネット上だからこそ思う存分話せていること…

『西部邁発言②「映画」斗論』佐高信、寺脇研

西部邁氏の本を読むのは初めてです。 お名前は聞いたことがあったけどそれくらいですし、申し訳ないのですが自殺の報道くらいしか知らないのですが、なんとはなしに手に取ってしまいました。 もちろん映画についての対談だということで興味が惹かれたのです…

『華星夜曲』平田真貴子・出﨑統・杉野昭夫そして鷹の声は野沢那智

#いいおしりの日大学時代のSF研の一部で話題となった出崎統監督のOVA『華星夜曲』の一シーン。青葉組のタカは下着などつけず、ズボンをおろせばそのまま引き締まったお尻がお目見え。速やかに事を進められるのだ。もち、作監は杉野昭夫さん。ただし臀部に作…

『ファーストマン』デイミアン・チャゼル

ネタバレですのでご注意を。 ニール・アームストロングはほとんど表情を変えなくていつもむっつり考え込んでいる男でした。その考え事のほとんどは「月へ行く仕事」をいかに上手く達成するかということですが、その考え事の奥底には幼くして死んでしまった娘…

日本崩壊の前奏

いよいよ日本国がガタガタに崩れていく予兆が見え始めてきた気がします。 無論そんなことはとっくにわかっていたし見えていた、と言われてしまうでしょうけど今まで何とか見えないふり、気づかないふりをしていたものが誰にでも見えて気づいてしまうようにな…

『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章 鑑賞完了 その2

昨晩書いた記事は特にネタバレもしてなくて単にティリオン・ラニスターがいかに魅力的で稀有なキャラクターか、ということを述べただけになってしまいました。眠かったのであれが精一杯でした。(夜9時はもうおねむ) とにかくティリオンがこの物語の主役、…

地球温暖化が良い方向へ作用する国

machidatimes.jugem.jp 毎回楽しみにしていますマチダタイムスさんのブログ記事。 というか以前は楽しみにしているブログが色々とあったのですが、今ではマチダタイムスさんくらいしか習慣的に読んでいなかったりするのはいったいどういう流れなんでしょうか…