『オルフェンズ』を引きずってもうこのままシリーズ観なおそうかと思いつつディズニー+でなんとなしに見つけた映画作品です。
タイトルも知らなかったし見た目の良い少年たちばかりが出てくるヘタクソなミュージカルですぐさま切ろうと思ったのですが・・・「もしやこれって『オルフェンズ』なのでは?」という奇妙な思いが湧き上がってそのまま観続けました。
なんといっても主役を若きクリスチャン・ベールが演じているのですがこれがオルガ・イツカにしか見えない。(しかも歌って踊るクリスチャン・ベールが観られる)
・・・まあいきなりこの画像だけ見てもぴんとこないでしょうけど映画を観ているとずば抜けたリーダシップはオルガそのものです。
孤児物語といえばロンドンを舞台にした『オリバー・ツイスト』を思い出してしまいますがさほど戦うことはなかったオリバー君とは違い本作『ニュージーズ』のジャック・ケリーは新しき街ニューヨークの孤児たちをまとめあげ権力を持つ富裕層と戦う反逆児として暴れまわります。
ひとりだけ抜きんでて背が高く知性あるリーダーとして慕われている感じもそっくりなのですが悲しいことに相棒はミカヅキではなかった(アタリマエ)しかしブルックリンのリーダーが小柄で狂暴でミカヅキを彷彿とさせる。
『ニュージーズ』を観ながらずっと『オルフェンズ』と重ねていました。
(『・・・ズ』っていうのも同じじゃないか)
年長者チームと年少者チームがいる感じとかもよく似てる。
これは決まりですな。
という自己満足に浸っていました。
というか『オルフェンズ』を思い出さなければ観るのはやめていたかもです。
勿論『オルフェンズ』はこの『ニュージーズ』だけの丸写しなんかではありません。
扱われる手段も「ストライキ」ではなく「テロリズム」であり殺人が行われるのです。
正当な戦いである本作とは違い無軌道の中に入るしかなかったのが「オルフェンズ」の子どもたちだったことが悲しく心を揺さぶられるのです。
『ニュージーズ』での正義の戦いの美しさ。
しかし現実にこうも清らかに生きていくことは難しい。
とネタバレしますのでご注意を。
その違いのために
本作のジャック・ケリーは正しく生きていけますが
『オルフェンズ』のオルガは生きることは許されなかった。
そしてミカも。
正しく生きることは美しい。
間違った決断は死を呼ぶ。
しかし人間はその決断を強いられる時がある。
それを思うと『オルフェンズ』は泣けてしまうのです。
そして『ローグワン』もまた。