もう少しだけ。
ネタバレします。
状況限定(ソリッド・シチュエーション)型サバイバルホラー
という触れ込みでこれまでにない新しい恐怖、なのではあるがそれでも諸星作品らしい歴史的説明がしっかりある。
このBOXー箱ーはいきなり現れたわけではなくてずっと昔から日本に存在しててこれまでもこの箱の中に入り込んできていたのである。
BOXはそのたびごとに人々の「因果」を「応報」し続けているらしい。
ゲームの案内人をしていた少女は実は案内人という設定などではなかったという。
少女の名は「トオリアクマ」
これも日本古来の妖怪の一種であった。
人間の心に入り込み精神を不安定にさせる妖怪なのだ。
さて惠、光二、神宮の三人は元の世界に戻れたがそれぞれの「因果」が「応報」される。
果たしてそれが「良いこと」だったのか、どうかはもうわからない。
今回はここまでにいたします。
ひとつの箱の中に異世界がある。
昨日書いたことですが、この作品で萩尾望都作品との関連を感じたのは『バルバラ異界』です。
『バルバラ異界』は2002年から2005年にかけての連載なので本作より10年以上も前のものです。
『バルバラ異界』が「人の夢の世界に入っていく」という題材だったのを諸星流異界にするとこのようなものになる、として描かれたのではないか、という勝手な妄想をしてしまいました。
不思議な体験をして人々が涙を流す場面などに共通点を見てしまったこととこのふたりの作家の「それでも世の中はこともなく流れていく」という老荘思想めいたものに対して「似ている」と思ってしまうのかもしれません。